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- SIMフリーってなに?
- メリット・デメリットを教えてほしい
- SIMフリーのスマートフォンの選び方が知りたい
スマートフォンを自由に選びたいけど、SIMフリーが実際にどのようなSIMなのか疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、SIMフリーの基本やメリット・デメリットを解説します。最後まで読めば、SIMフリースマートフォンの選び方のポイントもわかります。
SIMフリーは文字通り、スマートフォンを選ぶうえで自由度の高い選択肢です。SIMフリーの知識を得て、自分にあったキャリア・機種を探しましょう。
この記事を書いている人はこんな人
- 格安SIM使用歴5年以上
- 格安SIM5社以上経験
- 都内在住だから都内の通信環境に詳しい
- 全国各地に旅行しているから地方の格安SIMの通信環境もわかる
- 紹介している格安SIMは使ったものの中から厳選
SIMフリーとは
SIMフリーとは、特定の携帯電話会社にロックされていない端末のことです。ユーザーは、好きな通信会社のSIMカードを挿入して使用できます。
SIMフリー端末は、国内だけではなく海外の通信会社のSIMカードにも対応しています。SIMロックされている端末に比べて、SIMフリー端末の利用者の自由度が格段に高いのが特長です。
2021年10月1日以降に新たに発売された携帯電話端末については、原則SIMロックを設定せずに販売されています。移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン(2021年8月改正)により、携帯電話事業者に義務づけられました。
SIMフリーのメリット
SIMフリーのスマートフォンには、3つのメリットがあります。
- 通信会社の選択肢が広がる
- 2台持ちがしやすくなる
- 海外のSIMカードが使えるようになる
SIMフリー端末は、柔軟な通信環境を望む人やコストを重視したい人にとって、非常に魅力的な選択肢といえます。
通信会社の選択肢が広がる
SIMフリーの最大のメリットは、好みやニーズにあわせて通信会社を自由に選べる点です。特定のキャリアに縛られずに、さまざまな通信サービスから最適なプランの選択が可能です。
市場の競争による料金プランの多様化が進んでいるため、ニーズにあったサービス提供が期待できます。新規参入の通信会社や小規模事業者のプランも選べるので、選択肢は広がります。
長期契約や独占的なサービスプランに縛られずに、自由度の高い選択ができるのも、SIMフリーの魅力の1つです。常に最新の端末を利用したい人や、ライフスタイルにあわせた端末を選びたい人に最適でしょう。
SIMフリー端末は、端末購入時のキャリアロックによる制限を受けないため、自由度が高いです。リセールバリューの向上や、中古市場での売却価格の上昇にもつながる可能性があります。
2台持ちがしやすくなる
最近では、スマートフォンの2台持ちが一般的です。SIMフリー端末には、2台持ちがしやすいメリットがあります。
- プライベートとビジネス用に別々のプランを選べる
- 無駄なサービスを省き、必要なプランだけを選択できる
- 選んだ通信会社に応じた最適な端末を選べる柔軟性がある
- データ通信量と通話量のバランスを、2台で効率的に管理できる
- ワンデバイスに複数の回線を持つよりもバッテリーの消費をおさえられる
- プライベートデータと仕事用データを物理的にわければ、情報漏洩のリスク低減が期待できる
万が一故障しても、もう一方を使用できるので、緊急時のバックアップ役割を果たします。
異なる通信会社のネットワークを利用すれば、1台で受信できない場所があっても、もう一方の通信網の活用も可能です。常に安定したインターネット接続を享受できるでしょう。
海外のSIMカードが使えるようになる
SIMフリーの端末を持てば、海外のSIMカードが利用できます。国際ローミングよりも、通信費をおさえられるのが大きなメリットです。
現地の通信事業者を選べるので、最適なプランや速度を選択可能です。訪れる国や地域ごとに、最適なSIMカードを使いわけられます。機能を利用するためには、SIMロック解除済みの端末が必要なので注意しましょう。
SIMフリーの端末は利便性が高く、海外でのスムーズな通信において非常に有効です。国内外にかかわらず柔軟な通信環境を手に入れられるのは、SIMフリー端末ならではの特徴です。
SIMフリーのデメリット
SIMフリーのスマートフォンを選ぶ際は多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
- 携帯電話会社独自のサービスが使えない
- 実店舗でのサポートを受けられないことがある
- 日本独自の機能に非対応のものがある
デメリットを理解し、使用状況にあった選択をしましょう。
携帯電話会社独自のサービスが使えない
デメリットの1つとしてあげられるのが、キャリア固有のサービスが利用できなくなる可能性です。以下のサービスは利用できなくなる可能性があります。
- 音楽配信や映像・テレビ視聴サービス
- キャリアのポイントプログラム
- キャリア提供のクラウドストレージ
- 割引サービス
- 優待プラン など
特定のキャリアと連携するアプリや通話料金プランなど、安心・安全を支える機能も利用制限を受ける場合があります。
頻繁に上記サービスを使用している人にとって、SIMフリーの選択には慎重になる必要があるでしょう。携帯電話会社のサービスはネットワークや契約者に特化しており、他社のSIMカードでは対応していないのが通常です。
実店舗でのサポートを受けられないことがある
SIMフリー端末を購入する際には、実店舗でのサポートが受けにくい点も把握しておきましょう。キャリアの店舗では、直接的なサポートや修理サービスが制限されている場合が多いです。トラブル時に、即時対応を受けられない原因となります。
問題が生じた際には、オンラインでのサポートやメーカーへの直接問い合わせが必須です。とくに知識が浅いユーザーにとっては、不便を感じやすいでしょう。実店舗のスタッフも、SIMフリー端末に関する知識が不足していれば、有益なアドバイスを得られないこともあります。
一部の店舗では、SIMフリー端末に関するサポート自体が提供されていない場合もあります。購入前にはかならず確認しましょう。
SIMフリーの場合、キャリア依存のアプリがプリインストールされていません。サービスを利用するには、インストールが必要です。ネットワーク品質もキャリアによって異なり、体感速度が期待したほどでないこともあり得ます。通信費の自己管理が求められ、適切なプラン選びがポイントとなるでしょう。
日本独自の機能に非対応のものがある
日本独自の機能に対応していない製品が存在する点も、SIMフリーのデメリットの1つです。日本独自の機能として、以下があげられます。
- ワンセグ(地上デジタル放送視聴機能)
- オサイフケータイ(モバイル決済機能)
- 災害時緊急速報システム(緊急地震速報受信機能)
- テザリング無料サービス
- キャリアメール(キャリア固有のメールアドレスサービス)
SIMフリーのスマートフォンでは、上記サービスに対応していないモデルが多く見られます。日本国内で特定のサービスを利用したい場合は、スマートフォンが対応しているかをしっかり確認しましょう。
SIMフリーのスマートフォンを選ぶポイント
SIMフリーのスマートフォンを選ぶときには、いくつかのポイントがあります。
- スペック
- キャリアと対応周波数
- スマートフォンのストレージ容量
- 5Gへの対応
購入前には、ユーザーのレビューや評価を参考にすると有益な情報が得られます。サポート体制や、保証期間の確認もトラブル発生時の対応に影響するので重要です。
価格と性能のバランスを見極めて、長期的にコストパフォーマンスがよいモデルを選びましょう。
スペック
SIMフリースマートフォンを選ぶ際には、以下のスペックを確認しましょう。
- プロセッサー(※1)の性能
- プロセッサーの性能はスマートフォンの速さや応答性に大きくかかわるため、高性能なものを選ぶと快適に使用できます。
- RAM(※2)の容量
- RAMの容量が多いほど、複数のアプリを同時に動かすときもスムーズに操作できるでしょう。
- 解像度と画面サイズ
- 解像度が高く画面サイズが大きいと、動画や写真を見る際にクリアな映像を楽しめます。
- バッテリーの容量と持ち時間
- バッテリーの容量に加えて持ち時間も長ければ、一日中外出していても充電の心配をする必要がありません。
- カメラの画素数と機能
- 画素数が高いと鮮明な写真を撮影できるほか、機能が充実しているとさまざまなシーンで役立ちます。
- OSのバージョン
- 使用するOSのバージョンも確認し、最新または更新が可能なものを選びましょう。セキュリティや最新のアプリに対応していることが期待できます。
- セキュリティ機能(顔認証、指紋認証など)
- 安全性を高めるために、顔認証や指紋認証などのセキュリティ機能の有無もチェックポイントです。
- 重量とデザイン
- 機器の重量やデザインは、持ち運びやすさや見た目の好みに影響するでしょう。
- 防水・防塵機能の有無
- 防水・防塵機能があると、水辺やほこりの多い場所でも安心して使用可能です。
- 追加機能(NFC、ワイヤレス充電など)
- NFCやワイヤレス充電が対応しているモデルを選べば、より便利にスマートフォンを活用できるようになります。
スマートフォンのデザインや持ちやすさも、毎日の使用感に直結します。実際に手に取ってみるのもよいでしょう。用途や好みにあった、SIMフリーのスマートフォンを選んでください。
※1 プロセッサーとは、スマートフォンやタブレット端末などに内蔵されている中央処理装置のこと。スマートフォンの動作をつかさどり、アプリの動作や動画の視聴など、さまざまなデータ処理を行います。
※2 RAMとは、一時的にデータを保存する場所のこと。一般的にはメモリと呼ばれています。スマートフォンやタブレットのRAMは、一時的にデータを保管するものとして扱われます。
キャリアと対応周波数
SIMフリーのスマートフォンを選ぶ際には、対応周波数を確認するのも重要です。周波数とは、スマートフォンが通信を行う際に使用する電波の帯域のことです。対応していない周波数帯で通信しようとすると、スマートフォンは通信できなくなる可能性があります。
総務省公表の「各携帯事業者が使用している周波数帯」は、次の表のとおりです。
【各事業者が第5世代で使用している周波数帯】
3.7GHz帯 n77 n78 | 4.5GHz帯 n79 | 28GHz帯 n257 | |
NTTドコモ | ◯ n78 | ◯ | ◯ |
KDDI/沖縄セルラー(au) | ◯ n77・n78 | – | ◯ |
ソフトバンク (Yahoo!mobileを含む) | ◯ n77 | – | ◯ |
楽天モバイル | ◯ n77 | – | ◯ |
【各事業者が3.9-4世代で使用している周波数帯】
700MHz帯 バンド28 | 800MHz帯 バンド19/26バンド18/26 | 900MHz帯 バンド8 | 1.5GHz帯 バンド11 バンド21 | 1.7GHz帯 バンド3 | 2.0GHz帯 バンド1 | 3.5GHz帯 バンド42 | |
NTTドコモ | ◯ | ◯ バンド19/26 | – | ◯ バンド21 | ◯ | ◯ | ◯ |
KDD/沖縄セルラー(au) | ◯ | ◯ バンド18/26 | – | ◯ バンド11 | ◯ | ◯ | ◯ |
ソフトバンク (Yahoo!mobileを含む) | ◯ | – | ◯ | ◯ バンド11 | ◯ | ◯ | ◯ |
楽天モバイル | – | – | – | – | ◯ | – | – |
各機種が対応している周波数帯についても、総務省や各キャリアのWebサイトで確認できます。複数の周波数帯を同時に利用する、キャリアアグリゲーション(CA)に対応しているモデルを選ぶと、高速通信がより快適です。
よくわからない、迷ったという方は周波数帯の多いドコモ・auを選んでおけば無難です。
世界中の国や地域、通信会社ごとに周波数帯が異なります。海外での利用を考えている場合は、どの周波数帯に対応しているか、かならずチェックしましょう。
スマートフォンのストレージ容量
ストレージ容量は、使用するデータ量にあわせて選びましょう。ストレージ容量は、スマートフォンに保存できるデータの量を示します。容量が多ければ写真やアプリ、動画を多く保存可能です。一般に64GB、128GB、256GBなどのサイズがあります。写真や動画を頻繁に取る人や、多くのアプリを利用する人には大容量のストレージが適しています。
ストレージがいっぱいになると、新しいアプリのインストールやデータ保存ができません。容量が不足した場合、以下2つの方法で解決できます。
- クラウドサービスの活用
- クラウドサービスを利用すれば、内蔵ストレージを節約しデータを安全に保存できます。オフライン時のアクセスは限られるため、注意が必要です。
- microSDカードでストレージを拡張
- 多くのSIMフリースマートフォンでは、microSDカードでのストレージ拡張が可能です。もとの内蔵メモリより、多くのデータが保存可能になります。
ストレージは、あとから増設するのが難しい部分もあります。将来の使用を考慮して、購入時に適切な容量を選びましょう。
5Gへの対応
動画のダウンロードやオンラインゲームなどのアプリを利用する人は、5G対応のSIMかどうかを確認するのもポイントです。5Gは4G LTEと比較して、圧倒的な通信速度を誇ります。低遅延の特性は、リアルタイムでの通信が求められるアプリケーションでメリットを発揮します。
5G対応エリアは現在、都市部を中心に拡大している段階です。地域によっては利用できない場合があります。5Gサービスを利用するためには、5G対応のSIMカードが必要です。5Gに対応しているスマートフォン自体の価格も高い傾向にあります。利用状況や将来的な5Gの普及を見据えて、モデルを選びましょう。
SIMフリーのよくある質問
購入時の注意点や通信品質、セキュリティの面での不安など、SIMフリーのスマートフォンについての疑問を解消します。SIMフリーのスマートフォンを検討するときの参考にしてください。
SIMフリーにするとつながりにくくなる?
SIMフリーにしたからといって、つながりにくくなるわけではありません。重要なのは、スマートフォンと相性がよいSIMカードを選ぶことです。
スマートフォンはさまざまな周波数帯で通信を行い、SIMカードにも対応する周波数帯があります。自分のスマートフォンが、どの周波数帯に対応しているのかを把握しましょう。
地域によっては、大手キャリアのほうが通信品質がよい場合もあります。地域による通信の状況も考慮する必要があります。通信速度の違いを感じるのは、キャリア独自のサービスやMVNO(※3)の通信速度の違いによるものです。SIMフリー自体が原因ではありません。
適切なSIMカードの選択方法と通信環境を理解すれば、SIMフリーであっても快適に通信を楽しめるでしょう。
※3 MVNOとは、携帯電話などの無線通信インフラを他社から借り受けてサービスを提供する事業者のこと。
SIMフリーのセキュリティは大丈夫?
SIMフリー端末のセキュリティ面は、心配する必要はあまりありません。キャリア端末と比較しても、大きな差はないとされているからです。端末のセキュリティは、おもにメーカーが提供しています。大手メーカーの製品の場合、安定したセキュリティ更新が行われているのが一般的です。
SIMフリー端末にも、Google Play Protectのような基本的な保護機能が搭載されています。ユーザーは安心して端末を使用できるでしょう。適切な対策を自身で行う必要がある点には注意が必要です。具体的には、セキュリティアップデートの適用や、信頼できるセキュリティ対策アプリの利用などがあげられます。
以上の点を遵守して管理を行えば、セキュリティ面での懸念は大きく減少し、SIMフリー端末を快適に利用できます。
SIMフリーでテザリングはできる?
SIMフリーのスマートフォンでも、テザリング機能が利用できます。テザリングの利用を考えている場合は、SIMカードがテザリングに対応しているか確認しましょう。キャリアやプランによっては、対応していない場合も考えられます。
テザリングの設定は、多くのSIMフリー端末で設定メニューを通じて簡単に行えます。テザリングの使用はバッテリー消費が激しいため、長時間利用時には充電を意識する必要があるでしょう。通信量の増加によって、追加料金がかかるケースもあります。
購入前には、テザリング機能や通信プランの有無を確認するのがおすすめです。
まとめ
SIMフリーは特定の通信会社に縛られず、幅広いキャリアを利用できるのが大きな魅力です。
- 通信会社の選択肢が増える、複数の端末を使い分けやすくなる、海外旅行時に現地のSIMカードが使えるなどのメリットがある
- キャリア独自のサービスが使えなくなる、店舗でのサポートが受けにくい、日本特有の機能を使えない場合がある点がデメリット
- SIMフリースマートフォン選びでは、デバイスのスペックや対応する周波数帯、ストレージ容量、5G通信への対応をチェックする
通信の安定性やセキュリティの問題、テザリングの使用可否なども購入前に確認するのもよいでしょう。メリット・デメリットを考慮したうえで、最適な1台を見つけてください。