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- MVNOってなに?
- 大手キャリアのプランとはどう違うのか知りたい
スマホ料金の節約を考えている人が増えています。しかし大手キャリアからの乗り換えには、抵抗を感じる人も多いのではないでしょうか。最近では、無線インフラを他社から借り受けてサービスを提供する、MVNOが注目されいます。
この記事では、MVNOの仕組みやメリットデメリットを解説します。最後まで読めば、最適な通信サービスを選ぶための知識が得られます。
MVNOはコストをおさえた柔軟なプランが魅力です。 記事を参考にして、通信コストを賢く節約しましょう。
この記事を書いている人はこんな人
- 格安SIM使用歴5年以上
- 格安SIM5社以上経験
- 都内在住だから都内の通信環境に詳しい
- 全国各地に旅行しているから地方の格安SIMの通信環境もわかる
- 紹介している格安SIMは使ったものの中から厳選
MVNOの仕組み
MVNOとは、モバイルバーチャルネットワークオペレーターの略です。MVNOは、必要なネットワーク設備を大手通信キャリアから借りて、通信サービスを提供しています。
MVNOは大きな設備投資を行わずに済むので、柔軟な経営が可能です。MVNOは大手キャリアの余剰容量を利用し、独自ブランドでSIMカードを消費者に提供しています。インターネット専用プランや音声通話が可能なプランなど、さまざまなサービスを展開しています。
サービス内容や料金設定は各MVNOによって決定されるため、消費者にとって魅力的な選択肢になるでしょう。
MVNOが安い理由
MVNOが安い理由を5個紹介します。
- 大手キャリアのネットワークを借りてサービスを提供しているため、設備投資の必要がない
- 広告宣伝費や店舗運営コストが大手キャリアよりも少なく済む
- 無駄なサービスを省き、シンプルなプラン構成でコストをおさえる
- 顧客サポート体制を簡素化して運営コストを削減している
- ユーザー数が大手キャリアに比べて少ないため、回線コストを低価格におさえられる
MVNOでは、利用者のニーズにあった柔軟な料金プランを提供しています。ユーザーは使用スタイルにあわせて、最適なプランが選択可能です。オンライン中心の販売戦略をとり、営業活動のコストも削減しています。
MVNOの顧客サポート体制をシンプルな構成にして、運営コストを下げる工夫もされています。大手キャリアに比べユーザー数が少ない点も、MVNOが低価格サービスを提供できる要因でしょう。あらゆる要素を組みあわせて、MVNOは安価な料金プランを実現しています。
MVNOが使う回線
MVNOが提供するサービスでは、品質の高いインターネット接続を手頃な価格で利用できます。MVNOはさまざまなキャリアの通信網を借り、自社ブランドのサービスを提供しているからです。MVNOは3大キャリアである以下の回線を使用しています。
- NTTドコモ
- au
- ソフトバンク
3大キャリアのほかに、新興キャリアである楽天モバイル(Rakuten Mobile)も自社回線を持っています。利用可能な通信技術は、4G(※1)や5G(※2)です。MVNOによって、対応状況は異なります。自身のスマートフォンが、どの技術に対応しているか確認してください。
MVNOの帯域(※3)は、一般的に大手キャリアより狭くなっています。通信が集中する時間帯で、速度低下が起こりやすい特徴があります。提供エリアの制限や、サービス内容が異なる場合もあるため、契約前の確認が大切です。
MVNOは、大手キャリアと比較しても通信品質は遜色ありません。価格面での利点もあるので、多くの利用者に選ばれています。利用状況にあった回線や、サービスが提供されるMVNOを見極めましょう。
※1 4Gとは、第4世代移動通信システムのこと。現在全国的に最も利用されている、携帯電話回線の通信システムです。
※2 5Gとは、第5世代移動通信システムのこと。5Gの特長は超高速・超低遅延・多数同時接続3つがあります。
※3 帯域とは、通信の際に使われる電波や光の波の周波数の範囲のこと。通信速度の意味でも使われる場合もあります。
MVNOを使うメリット
MVNOのメリットは、大きくわけて3つです。
- 月額料金が安い
- プランの自由度が高い
- 契約形態に柔軟性がある
MVNOはコストパフォーマンスが高く、選択の幅が広い通信サービスといえるでしょう。
月額料金が安い
MVNOを選ぶ魅力の1つは、月額料金が安い点です。大手キャリアと比べて大幅に低価格で、月々の出費をおさえられます。
データ通信が中心のユーザーにとって、基本料金のみのプランが多いのも大きな利点でしょう。通話をほとんどしない人は、通話オプションを外してさらにコストを削減できます。
短期間の利用者は、長期契約の割引を気にする必要もありません。使用状況に応じてデータ通信量の異なるプランを選べるので、必要最低限のサービスで無駄な料金を払わずに済みます。
プランの自由度が高い
MVNOでは、生活スタイルやニーズにあわせて、携帯電話やインターネットの契約内容を自由に設定できます。自分に適したプランを選べるのは、多くのユーザーにとって魅力的なポイントです。
- データ通信量を選択するオプションが豊富にある
- 音声通話の有無を選べるプランが提供されている
- 家族や複数デバイスでのシェアプランが選択できる場合もある
- 短期間の利用や長期契約に応じた割引プランが存在する
ユーザーの要望に応えるプランの豊富さから、MVNOの自由度の高さがうかがえます。使用状況にあわせた最適なプランを選んで、自分にぴったりなサービスを契約しましょう。
契約形態に柔軟性がある
MVNOの契約形態は、ユーザーのニーズに対応する柔軟性が特徴です。
- 長期契約に縛られない選択肢が多い
- 前払いや月払い、データ使用量に応じた決済方法を選べる
- 解約時の違約金が少ないまたはない場合が多い
- 短期間の利用が可能なプリペイド式プランもある
SIMカードのみの契約も可能なので、好きな端末を自由に選べます。端末を頻繁に変更したいユーザーや、すでに気に入った端末を持っているユーザーにとって、大きな魅力です。
解約時の違約金は、少ないまたは全くかからない場合が多いので、手軽に変更ができます。利用状況に応じて柔軟に契約を調整できるため、自由で賢い通信サービスの選択が可能です。番号そのままで乗り換えられるMNPにも対応していて、スムーズな移行ができます。
MVNOを使うデメリット
MVNOを利用する際には、デメリットも存在します。
- 通信速度が遅くなりやすい
- サポートが手薄になりがち
- 乗り換えに手間がかかる
デメリットも考慮したうえで、MVNOを検討しましょう。
通信速度が遅くなりやすい
MVNOのデメリットとして、通信速度が遅くなりやすい点があげられます。原因は、ネットワークの混雑です。多くの人がインターネットを利用する時間帯は、回線が混みあいやすく速度低下が起こります。
MVNOの場合、混雑時にはもとのキャリアのユーザーを優先する傾向があります。MVNO利用者は、帯域が制限されているからです。データ使用量が多いユーザーに対する速度制限も、通信速度低下の原因です。月間のデータ使用が一定量を超えると、速度が落ちます。
速度選択オプションを提供するMVNOもあり、低速プランを選ぶと通信速度は遅くなります。技術的なインフラの違いにより、大手キャリアと比べて速度が劣る場合もあるでしょう。
地理的な要因も無視できません。特定のエリアに多くのMVNOユーザーが集まると、該当エリアの通信速度が低下する可能性があります。MVNOを利用する際は、場合によって通信速度が遅くなる点を理解しましょう。
サポートが手薄になりがち
MVNOを利用する際には、サポート体制の違いにも注意が必要です。大手キャリアと比べると、専門的なサポートが少なめです。トラブル時の対応に不安を感じるかもしれません。カスタマーサービスの対応時間も、限られています。深夜や早朝など特定の時間帯に起きた問題は、すぐに解決できない場合が多いでしょう。
店舗数が少ないので、直接のサポートを受ける機会も減ります。MVNOは、オンラインでのサポートがメインです。インターネットに慣れていない方や高齢者の方にとっては、使いづらさがあります。ユーザー自身でトラブルを解決する力が求められるケースも多いです。初心者にとっては、ハードルが高いかもしれません。
サポート面を重視する方は、以上の点をふまえてMVNOを選択してください。
乗り換えに手間がかかる
携帯電話のキャリアからMVNOへの変更時に手間がかかるのも、デメリットの1つです。
- 乗り換えプロセスにはMNP手続きが必要で時間がかかる
- 新しいSIMカードの購入やアクティベーション(※4)の手続きが必要である
- 既存の契約がある場合、解約金が発生する
- データ移行や設定変更など、端末の再設定が必要になる
キャリアからMVNOへ移行する際には、SIMロックの解除が必要です。もとのキャリアで購入した端末を、ほかのネットワークで使えるようにするためです。MVNOに乗り換える手間を理解し、あらかじめ準備をしておきましょう。
※4 アクティベーションとは、機能を有効にすること。パソコンの分野では、ソフトウェアの機能を使えるようにユーザー登録を行うことを表します。
MVNOに関するよくある質問
MVNOは、厳格な基準に基づき運営されており、大手キャリアに劣らないサービスが期待できます。MVNOに関するよくある疑問を解消して、より最適な通信サービスを選択しましょう。
SIMロック解除は必要?
MVNOを利用したい場合、SIMロック解除は基本的に必要です。日本で大手キャリアから購入したスマートフォンには通常、契約したキャリア専用で使うためのSIMロックがかかっています。ほかのキャリアのSIMカードは、使えない状態です。
SIMロックを解除すれば、ほかのキャリアやMVNOが提供するSIMカードの使用が可能になります。料金の安いMVNOを利用したい場合には、SIMロック解除を行いましょう。
2015年5月以降に購入した端末の場合、キャリアによるSIMロック解除サービスが無料で利用できます。手続きは、キャリアの店舗やWebサイトで比較的簡単に行えます。解除後も、購入したキャリアのサービスを変わらず利用できるので、通話やデータ通信に影響はありません。
ほかのキャリアのSIMカードを使いたい、安いMVNOに乗り換えたい人には、SIMロック解除は有効な選択肢といえます。海外製の端末やSIMフリー端末をすでに持っている場合は、SIMロック解除の手間が不要です。
通話料金はどうなる?
MVNOでは、通話プランとデータプランは別々になるのが一般的。音声通話用のオプションを、追加する必要があるからです。無料通話分が少ない、またはまったくないプランもあります。
一部のMVNOでは定額通話プランを提供していて、安定した料金で国内通話が可能です。国際通話や異なるMVNO間での通話では、料金が高くなる場合があるので注意してください。
VoIPアプリを使えば、インターネット経由でコストをおさえた通話ができます。最近では通話専用プランを出しているMVNOもあり、選択肢は広がるでしょう。
MVNOの通話料金は、選ぶプランやサービスによって大きく変わります。自分の使用状況を把握し、適切なプランを選択しましょう。
VoIPアプリの例
- LINE
- Skype
- カカオトーク
- Viber など
海外での利用は可能?
海外での利用が可能かどうかは、利用するMVNOによって異なります。
- 一部のMVNOは国際ローミングサービスを提供している
- 海外利用可能なプランのあるMVNOを選ぶ必要がある
- 海外でのデータ通信には別途料金がかかることが多い
- MVNOによっては、専用の海外旅行用SIMを提供している場合もある
利用する国や地域によって、対応していないMVNOも存在します。プランの詳細や料金、利用可能な国や地域をしっかりチェックしましょう。必要に応じたプラン変更や、オプション追加もおすすめです。
キャリアのSIMは、MVNOのSIMとどう違う?
キャリアのSIMカードとは、NTTドコモやau、ソフトバンクといった大手携帯電話会社が提供するSIMカードのことです。専用の通信網を利用しているため、通信品質が高速で安定しているのが特長です。MVNOにはない、以下のようなさまざまなメリットが存在します。
- 総合的なカスタマーサービスと店舗網を持つ
- 端末購入時の割引や分割払いのサービスが充実している
総合的なカスタマーサービスや充実した店舗網によるサポートがあるのも、キャリアSIMを選ぶメリットです。キャリア独自のサービスや、特典を受けられるのも大きな魅力でしょう。具体的には、ポイントプログラムや家族間割引、オリジナルアプリ利用などです。
サービスと通信品質のよさがある反面、キャリアのSIMはMVNOと比べて、月額料金が高くなる傾向にあります。
まとめ
MVNOは、大手キャリアの回線を借りてサービスを提供する事業者です。月額料金の安さや、プランの自由度が大きな魅力となります。
- MVNOはコストが低く、料金が安い
- 月額料金の安さやプランの自由度がMVNOの大きなメリットである
- 通信速度が遅くなりやすく、サポートが手薄になりがちなのがデメリットである
- MVNOを利用する際は、SIMロック解除が必要となる
- MNPの手続きに時間がかかる
- キャリアとMVNOのSIMカードの違いに注意する
特徴をしっかりと把握し、利用スタイルにあったサービスを選ぶのが肝心です。適切な選択をすれば、快適なモバイルライフを実現できるでしょう。
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